アルプスの山小屋案内#3 - モンジーノ小屋(Rifugio Monzino)
はじめに
今日はクールマイユールのモンジーノ小屋をご案内します。
本記事を読む前に、以下の記事を一読されることをおすすめします。
alpes.hatenablog.com
山域
リゾート
クールマイユール
ロケーション
フレネイ氷河右岸のクルー針峰とシャトレ針峰を結ぶ稜線上
標高
2590m
出発地
ヴェニの谷ヴィサーユ(1659m)
用具
不用だが、パーティとしてザイル(40m)があれば、安心
難しさ
技術的には課題はないが、岩壁にフイックスされた鎖の箇所があり少々体力を消耗する
所要時間
5時間
カテゴリー
- AAA
- AAA
- AA
- A
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コースのアウトライン
シャトレ針峰の岩稜のうえに、イタリア国旗を高々となびかせる石造りの堂々たるお城のようなこのモンジーノ小屋は、ヴィサーユのバス停からハッキリと挑めることができるので、短時間で容易に登れそうにおもえるが、どっこい目いっぱい汗をかく急な登りである。バス停わきの橋のたもとから、指導標づたいに氷河から流れでる急流を飛び石ずたいに渡り、ゆるい傾斜の河原を登ると、フレネイ氷河が後退して露出した滑状の大滝の下に至る。ヴェニの谷が眼下に明るく広がるが、これから登らなければならない右岸の岩壁を仰げば今は景色どころではない、といったところだ。
ここには鎖がフイックスしてあるが、ザイルがあれば恐怖心が消え気分よく登れるだろう。ここを通過すると、急ではあるがしっかりした岩場につけられたトレースをたどり、岩の殿堂の真っ只中に建つ、山小屋とはおもえないほど立派なつくりのモンジーノ小屋につく。
ワンポイント
イタリ側で先ず紹介したいのがこの山小屋である。真っ正面にプトレイ山稜のノアール針峰の大岩壁とクルー針峰という素晴らしいロケーションにあるばかりでなく、その外観はもとより中身も充実していて素晴らしいの一言につきるこの小屋は景観・環境共に抜群。なんとお湯のでるシャワールームが3つもあり、食堂にはワインの樽まである。その雰囲気はクールマイユールにあるBar(バール)かと錯覚するほどだ。寝室も賛沢な造りで、ひとりずつのベットが二段、その配列はたがいちがいになっていて、図面でないと説明できないほどのユニークなレイアウトとなっている。